一 |
| 世界万物を造りたまえる神はただ独神。天之御中主之大神と称え奉る。 |
二 |
| 天之御中主の神様をつづめて天帝という。また真神という。 |
三 |
| 天帝の御光を高皇産霊の神と称えまつり、天帝の御温みを神皇産霊の神とたたえまつる。 |
四 |
| 真如(註 王仁三郎の雅号の一つ)は、世界の初まりからこの世を守りたまう八百万の諸天使の御業を、平易に簡単に説いておく。 |
五 |
| 天帝は独一の真神であるから初めもなく終りもなき尊き神である。 |
六 |
| 天帝はその尊き御身を伊都の千別に千別きて万物を造り、御力と御霊とを与えさせたまう。 |
七 |
| 天帝のお身体を別けていう時は三つに分けられる。すなわち剛と柔と流である。 |
八 |
| (一)剛とは世の中のあらゆる堅きものを指していう。
(二)柔とは世の中のあらゆる柔かきものを指していう。
(三)流とは世の中のあらゆる水気を指していう。 |
九 |
| 天帝が一物を造りたまうにも必ず力徳によりて造りなしたまうにより、善悪相混じ美醜互いに交わりているのである。 |
一〇 |
| 世の中には、神はこの世になぜ善ばかりを拵えぬのかと理屈をいうものがあるが、神は大工や左官でないから指金は持ちたまわぬ、善になるも悪になるも、みな其ものの力徳である。それで誠の道に赴いて神力を享けねばならぬのである。 |
一一 |
| 宇宙にあるものは、霊力体この三つの大原質よりほかには一つもない。 |
一二 |
| 霊とはすなわち神のことである。人の霊魂もまた神の一部である。 |
一三 |
| 力とはすなわち運動の力である。天地の運行春夏秋冬の変化はすなわち天帝の御力である。 |
一四 |
| 体とはすなわち物体である。化学のいわゆる元素というもの、科学家はこれを数十元素に区別すれども、神の道では剛柔流の三大元素としてこれを解きあかす。
この剛柔流は天帝の神体である。 |
一五 |
| 霊とは勇親愛智の四魂をいう、この四魂はすなわち天帝の全き霊魂である。 |
一六 |
| 人の霊魂もまた天帝より、この四魂を分け与えられているのである。 |
一七 |
| この四魂を分け与えられていながら、その身魂を汚して悪魔に落すは、そもそも誰の罪ぞ。四魂の中の勇魂は荒魂と称え、親魂は和魂と称え、愛魂は幸魂と称え、智魂は奇魂と称うる。 |
一九 |
| これみな国祖大御神の定めたまいし御教である。 |
二○ |
| 天帝の力は八力といって八つの力がある。これを天帝の全力という。
一、動力
二、静力
三、解力
四、凝力
五、引力
六、弛力
七、合力
八、分力
この八力をすべて天帝の全力という。 |
二一 |
| この八力に古き御名あり。けだし国祖大御神の名付けたまう所の御名である。 |
二二 |
| 現代の化学者等、この深き事柄をわきまえ知らず、ゆえに天より瑞の霊を降して、万代朽ちぬ宝なる神の御文を解き明かさせたまう。 |
二三 |
| 一、動力を大戸地の神
二、静力を大戸辺の神
三、解力を宇比地根の神
四、凝力を須比地根の神
五、引力を生枠の神
六、弛力を角枠の神
七、合力を面足の神
八、分力を惶根の神という。
右八つの神はすなわち天帝の全き力である。
この八つの力に神の名を負わせたまいしは国祖大御神である、その訳柄を解き明かす役目は瑞の霊の天職である。 |
二四 |
| 剛体、柔体、流体の三つの体に古き御名あり。これは国祖大御神の名づけたまうところである。 |
二五 |
| 剛体を天之常立の神、国之常立の神。柔体を豊雲野神。流体を葦牙彦遅の神という。
右は皇祖の定められし称えである。これがすなわち天帝の全体である。この事を解き明かすは瑞の霊の天職である。 |